お絵かきブログ/絵を描いて見えたもの

何かをつくったり、アートに触れたりする楽しさを、共有できたらもっと素敵。

心から真剣に取り組めるのは、自分が信じていること

うちの子はテレビをつけるととりあえずチャンネルをEテレに合わせる。いつものようにうちの子がEテレにチャンネルを合わせると「NHK アカデミア」という番組がやっていた。どうやら各界のトップランナーの方を講師としていろいろな話を聞く番組らしい。

 

その日は宇宙物理学者の村山斉さんが出演していた。

「宇宙も人生も数学の言葉で書かれている」という話を、物理や数学が大の苦手な私にもわかるくらいわかりやすくお話しされていて、感心しきりだった。

なんと楽器の音だって数式で表すことができるという。すごい。

 

自分の人生を数式で表すとどうなるか、という質問に対して、村山さんはスラスラと数式を書いた。その数式は「ランダムウォーク」を表すものだった。

真っ直ぐ一本の道を進むのではなく、進んでみてぶつかって、また向きを変え別の方向へ進む、というのを繰り返す。しかし同じところをぐるぐる回っているわけではない。全体を見るとその軌跡は広がっていっている。そんな人生だと言う。

 

 

そして番組の中で私が一番心に響いたのは「どんなに頑張っても、本当に取り組むことができるのは、自分が信じていることだ」という話だった。

 

最近よく「好きなこと見つけよう」という言葉をよく目にする。それは悪いことではないと思うのだけれど、じゃあ好きなものってどうやって見つけたら良いんだろう、というのが疑問だった。意外と心から好きなものを見つけるのは難しい。

 

でも村山さんの言う「自分が信じていること」と言う言葉はなんだかしっくりきた。私にとって、好きなことよりも信じていることの方がわかりやすい基準だったのだと思う。時に苦しくても、信じていることは簡単にやめようとは思わない。

例えば、セールスマンが商品を売るとき、「その商品が好き」よりも、「その商品が暮らしを良くすると信じている」方が困難にぶつかっても頑張れるように思う。

 

私が信じているのは「絵を描くことが心を豊かにする」ということだ。

ものを創ることが心を豊かにすると信じている。だから私は絵を描くし、上手い下手関係なく誰かが何かを作る行為が好きだし、応援したいと思っている。

 

 

 

 

 

そういうわけで、私の夢のひとつは絵の講師なんですね。こういうこと言うのって何言ってんだって思われるんじゃないかとドキドキしてしまうんですが、口にした方が叶う説もあるので、頑張って書いちゃいます。ものづくりで心を豊かにしたい。

 

でも夢って叩いてくる人も多い。「難しい」「甘く見るな」「お前には無理」そういう発言。実は私、前にも絵の先生になりたいと思ったことがあるんですが、そういうネガティブな発言に負けて一度諦めました。

夢って育てるものだと思うんです。最初は小さな芽。その時にまわりが叩くと、まだ全然根が張れてないから簡単に折れてその夢は摘まれてしまう。大事に大事に育てたら、台風が来ても倒れない諦めない、どっしりした夢になると思うんですよ。

 

私も自分の夢を再びゆっくり育てている。起業した友人がいて、そういう人たちに勇気をもらいつつ私も挑戦をやめないでいたいと思っている。

もちろん夢と現実は違って、うまくいかなかったりやってみたら思っていたものと違かったりして、方向転換することはあると思います。でも人生ランダムウォーク。ぶつかって方向を変えてまた進んでいれば、いつか人生が広がっているかもしれない。だから自分も人の素敵で小さな夢を摘まない人間になりたいです。

 

 

そういえばEテレの他の番組で「いい人生ってなんですか?」という子どもの質問に解剖学者の方が答えてる放送があったんだけど「自分の人生がいい人生かはわからない。なぜならこの後の人生が最悪になるかもしれないから。とすると死んでみなければわからないという事になる。その場合生きてる人がいい人生だったか決める事になる。自分でいい人生だったか決められないのも変な話ですね。私たちが決められるのはどう生きるか。目の前にあるものをこなし、時々でいいから夢中になれるものがあるといい。私はそう考えます。」というようなことを言っていて、子供番組深いな…って思いました。

 

どう生きるかねー。誠実に生きたいよ。でもついつい自分をよく見せようとして失敗を隠そうとしちゃって後悔するんだなぁ。強い心を持ってそのフェーズから抜け出したい。

 

 

おまけ絵

 

ゴールデンカムイの話

さて!ちょこちょこモルフォ人体デッサンをしつつ、前回お話しした頼まれごとをやりつつ過ごしています。8月は子供たちが風邪で熱を出し、それがお盆の時期に私にうつり、お盆かつコロナ禍という事もあって病院の予約が全く取れず、一週間寝込んだ後、自力で回復しました。

 

今日から9月!気分を変えて楽しい日々にしていきたいですね。

 

 

色々アート関連の記事のネタも溜まってきているのですが、

今日はですね、漫画の話をします。させて。お願い。

 

ゴールデンカムイ全巻読みました。

アイヌの文化を描きながら、埋蔵された黄金を見つけるために、刺青の彫られた囚人たちを追うという要素モリモリの漫画です。

夫がちょこちょこ勧めてくれていたんだけれど、ちょっとグロいしな〜と思って少々嫌厭していたのですが、読んでみたらすごい面白くて一気読みしてしまいました。

 

ネタバレあるので嫌な人はここから先読まないでください。

 

 

 

すんごい面白くてね…面白かった分ね…最後に主要キャラがバンバン死んだロス感もハンパなくて、メンタルがやばいよ!!

牛山先生の死に様カッコよすぎだろ…カッコよすぎてもう何も言えんわ…。

中でも特に尾形の死に方がこたえました。彼の人生考えたらこの死に方しかなかったと思うのでさすが作者様だけど、悲しかった。。

尾形は端的に言うと、男に捨てられた母が狂っちゃったんで愛をもらえずに少年時代を過ごし、結局母を殺し、慕ってくれた異母弟も戦場で殺し、なんやかんやで父を殺し、主人公を殺しかけ、ヒロインも殺しかけたやばい人です。でも人気キャラだったみたいですね。

そんな彼ですが、母を殺したのは自分を愛して欲しかったからです。

戻ってこない父のことしか見えていない母。父が戻ってくれば母も自分を愛してくれるかもしれない。でも父は葬式でもなければ母に会いにこないだろう。

だから母を殺す。でも父は葬式にも来なかった。

母を殺したのはなんだったのか?愛されない苦しさと罪悪感を直視しないようにするため、「自分は愛されず祝福されずに生まれてきた「欠けた人間」だから人を殺しても罪悪感なんてわかない」と思い込むことにした。そうやってなんとか自分を保って生きてきた人だったのだと思う。

だからこその狂人ムーブ。自分を保つために「欠けた人間であり続けるための道」を歩き続けてしまう。

でも最期、自分の中の罪悪感に気づき、自分が欠けた人間ではなく欠けた人間が歩む道を進もうとしていただけだとわかってしまいそうになり耐えらせず自害。

辛い。。。(泣)自分の頭の中で、自分が殺した弟の亡霊に、自分が一番言って欲しかった「兄様は祝福されて生まれてきた」って言葉を言わせるの、辛い(泣)

 

最終話でヴァシリが山猫の絵(尾形の死を描いた絵)を生涯大切に持ってたっていう下りで少しだけ救われた。

好敵手だったヴァシリが敬意を示してくれたことと、その絵が有名になって多くの人に見られることで、自分のことを見て欲しかった尾形は救われるねっていうファンの声をいくつか見ました。わかる。

あと個人的には間違った人生を受け止めてくれる人がいたって事がよかったと思いました。尾形は死ぬ直前、自分の中の罪悪感を認めたら今までやってきたことが全部間違いだったことになる!って恐怖を感じたんですが、ヴァシリはその間違いだったかもしれない人生で出会って、その間違いだったかもしれない人生に敬意を払ってくれたんですよね。

尾形の人生は間違いだけじゃなかったよって感じられて救われました、私が。

臭い匂いを嗅いでフレーメン現象の顔になる尾形が私は好きだったよ。

 

この悲しみ、書いてお焚き上げです!

 

 

 

 

感情移入しすぎて落ち込んだので、今は入間くん読んでます(笑)

入間くんは平和でいいね。作者がウルトラハッピーな物語にするって言ってるだけあって読むと明るい気持ちになる。

ファンタジーで誰も死ぬことなくちゃんと面白いのは素晴らしい。

あと作者はギャップの名手ですね。ギャップづかいでキャラクターを魅せるのがうまい。

 

 

とりとめのない感じになったけれど本日はこれにておしまい。

雑記、ゲーム実況を見てる

モルフォは続けていますよ!もっと知りたい、人の身体。

 

 

さて、最近はちょっと頼まれごとをしまして、そちらの方にかかりきりです。公募展用の絵を描くのは一時中断。頼まれごとの方もなかなかに楽しい事柄なので、無事終わったらブログにもその内容を書こうかなと思っています。

まあそんなこんなで今月中は忙しめ。

 

 

今日は気楽にゲーム実況の話をします。

ゲーム実況っていうのは人がゲームをしながら喋っている動画で、関わりのない人からしたら何が面白いのかわからないかと思うんですが、私は10年くらい前の大学生の頃から見ています。

 

私には少し歳の離れた兄がいるんですが、小学生の頃、兄がテレビゲームをやっているのを横で見ているのが好きでした。ゲーム実況を見るのはあの感覚に似ている。楽しい友人がゲームをやるのを一緒に横で見てる感じというか。

 

で、一人暮らしをし始めた大学生の時にゲーム実況動画を流しながらご飯食べたりしてました。社会人になってからもお風呂入りながら見たり。

 

こどもが生まれてから、ゲーム実況も自分がゲームをすることもすっぱりやめていました。子供が一緒に動画を見てしまうし、子供たちには今の時期は実体験を大切にしてほしいという思いから動画やゲームに触れるのはもう少し後にしたいなと思っていたので。

でも24時間子供といると自分の娯楽時間が本当になくて。頑張って早起きしない限りは皆無。それがちょっとキツくなってきて、最近夕飯の支度をする間にゲーム実況動画をスマホで再生することを解禁しました。夕方は子供たちもEテレ番組を見ているし、自分がキッチンで動画流しながら料理するくらいいいかなーと。

結果、気持ちがすごく楽になりました。無理して早起きしなくても楽しみのある生活…!毎日楽しい!!イライラを溜め込むことが減りました。多少の息抜きは必要ですね、本当に。

 

 

10年前から見ている動画作成者は変わっていません。蘭たん、塩、稲葉百万鉄(敬称略)あたりを見ています。続けてくれるのって本当にありがたいですね。

しかも私は4年くらい子育てモードで見てなかったわけだから、その間にたくさん動画が上がってるんですよー!!楽しみいっぱいわーいわーい

 

その中で最近は稲葉百万鉄さんのグノーシア実況をを見ているわけですが、絵がね、イイ。いい感じにクセのあるキャラクターデザインで好き。表情と性格が合ってて、見てて楽しい。

特にラキオのデザイン。一目惚れ。この鳥っぽい飾りと色合い!!好き。

 

 

私はイラストっていうのかな、こういうゲームとか漫画的な絵を描くのが苦手で下手くそなんで、描けると楽しいだろうなぁいいなぁって常々思っています。

とは言ってもそれは私自身がイラストを練習してこなかったせいであって、イラストと他に描きたいものとを天秤にかけて他の方を選択した結果かなと思う。その選択を後悔していない分、誰かが描いてくれるイラストを羨ましがりながら楽しみにしている。

色鉛筆画の描き方。私の場合。

前回宣言したように、色鉛筆画を私がどんな風に仕上げているかを記事にします。

 

まずはどんな絵にしようかなというのを考えてラフ画。

なんとなく頭の中にあるイメージをざっくり描いていきます。

いくつか描いて良さそうなものを選びます。スケッチをしたり資料集めをしているうちにアップデートされることもあり。

 

次にデッサン、スケッチ。

スケッチブックに鉛筆でモチーフを描きます。

人物に資料はありますが、全く同じポーズではないので、脳内イメージに近づけつつ違和感がないようにここで調整します。

 

花や鯉のぼりも。



 

次はスケッチをコピーして位置決め。

拡大・縮少コピーで大きさを調整し切り貼りして位置を決めていきます。

次に色決め。ラフの段階である程度考えていますが、本格的には構図が確定してから色決めをします。

修正がしやすいのでアクリル絵の具を使用。

 

 

写し。

トレーシングペーパーの裏にパステルを塗って、表からなぞります。

 

ここから色鉛筆画スタート。

私の場合、色鉛筆画がスタートするまでが長い。

私は最初から全体的に色を入れていくタイプ。

端から順に仕上げていく人(写真そっくりに描く人はこの方法が多いですね)や、一色で全体を塗ってから次の色を混ぜていく人(3色、5色といった少ない色数で描く人はこの方法が多い印象)もいます。

後者は私もやってみましたが、「絵のタイプによってはいいかも」と感じたもののしっくりこなかったので、結局今のやり方がメインになっています。いろいろ試してそれぞれの良いところを知っていきたいですね〜。

 

こんな感じでだんだん色がのっていきます。

私はファーバーカステルのポリクロボスと、トンボの色辞典という色鉛筆を使っているのですが、最初はポリクロモスで色をのせていきます。ポリクロモスの方が柔らかく発色が良い。

 

これくらい色が入ったあたりから色辞典を使い始めます。

色辞典は硬くてあまり発色が良いとは言えないのですが、ニュアンスカラーが多く、淡い色で紙の目をつぶすようにしっかり塗りたいときや、細かい線を入れて画面を引き締めたい時に重宝します。

顔まわりや小さな花のあたりが引き締まってきました。

あとは加筆を繰り返して、色味をしっかりのせたり、明暗を調整したり。試行錯誤です。

 

 

で、最終的にスキャンしたのがこれ。無加工です。

アナログ画なので、実物を見ると角度によってもう少し色合いが濃く感じる部分もあります。

前段階の方が色がドラマチックにみえてよく感じる方もいるかなと思うんですが、今回の絵のテーマが未来、平和、祈り、光と言ったものなのでこういう感じに仕上げました。

次はドラマチックな作品も描いていきたいですね〜。

 

 

以上、私はこんな感じで描いています!

 

使用画材

 

 

 

色鉛筆コンテストに応募

北星鉛筆さんの色鉛筆コンテストに応募しました。

「こいのぼりに願う」

A4サイズ

使用画材:KMKケント紙、ポリクロモス、色辞典

 

こどもの未来や可能性が、平和で明るいものであるようにという祈りをテーマに描きました。

多色づかいで、光を感じるような絵にしたい、というのも一つのテーマにして描きました。

バニシングという紙の目をつぶすような技法で描いています。

 

 

 

結果、最終選考まで残りましたが、入選ならず。

でも、最終選考に残らなかった他の方の作品がものすごい良いものだったりして「え?これ残らなかったの?」と驚かされたので、最終選考に入っただけでも運がよかったと思っています。

 

Twitterに上げた画像はそんなに伸びなかったんですが、Twitterって適当に呟いたものがめちゃくちゃ伸びたりするんで、いいね=絵の良し悪しとは限らないなと痛感しています。本音ではもうちょっとこの絵も伸びて欲しかったけど(笑)

代わりにコメントをくれたりこの絵をきっかけに交流が始まった方がいるので、いいね数は伸びずとも、ダイレクトに心に刺さってくれた人がいるのかもという点で嬉しかったです。

 

もともとは経歴に書けるよう受賞歴がほしい!と狙って応募したので、残念な結果ではありますが、それはそれ。自分にとっての力作や傑作が人にとっても同じとは限らない現実を受け止め、次に進もうと思います。

でも私、この絵気に入っています!だから多くの人に見てもらえたら嬉しいです。

 

この絵はちょこちょこ途中経過も撮っているので次回どんな風に作品を作ったかを記事にしようと思います。

 

 

 

 

使用画材

 

 

 

 

七夕

私の実家の庭には笹が生えていて、子どもの頃、七夕の日には父がそれを切ってきて家の中に飾っていました。

 

今は都市部の生活で笹が手に入りにくくなり、自分の家の中に笹を飾って七夕飾りを吊るすのは難しくなりました。

幸い、近くに「みんな好きに短冊を書いてね!」と大きな笹を設置している場所があり、今年は子どもたちがそこに願い事を書いて吊るしました。

その場所を通る度に、「これ〇〇ちゃんの。」と自分の書いた短冊があることをチェックする子どもたちが可愛いです。

 

短冊がたくさん垂れ下がった笹の姿は情緒に溢れていて、風に揺れる七夕飾りがどこか涼しげで、人々がそこに願いを吊るす様は美しくみえます。いつか、七夕をモチーフにした絵を描きたい。

 

 

もみじのスケッチ

更新の間隔がずいぶんあいてしまいました。

気楽にやっていきたいと思いつつ、もう少し更新頻度を上げたいとも思う。生活のサイクルを見直し中です。

 

最近は公募展に向けてスケッチをしています。現在公園に生えているもみじの木をメインにスケッチ中。

いやー、もう、外で描いていると蚊が寄ってきますね!スケッチ中ってあんまり動かないから蚊にとって恰好の餌食。



以前日本画だか水墨画だかの本を読んでいた際、「スケッチはその物の構造を知るために行い、画面上で自由に構成できるように観察する」と書いてありました。つまり、例えば花のスケッチをする場合、どのような形の特徴があり、どのように葉がつき花がついているかを観察してスケッチします。そうすれば実際の制作時に、画面上で美しい構成になるよう花や葉の位置を変えたり増減したりしても、リアリティを失わずに描くことができる、と言うことです。

そのレベルまでいくの大変だな!

でも、高畑勲監督が紅花農家のムービーを作るために背景スタッフに一年間ひたすら紅花のスケッチをさせた、という話をどこかで聞いたことがあり(情報元があやふやなので微妙に違っているかも。ごめんなさい)、一流の作品を作るにはそれだけ土台作りもしっかりしているんだなと思う今日この頃。