お絵かきブログ/絵を描いて見えたもの

何かをつくったり、アートに触れたりする楽しさを、共有できたらもっと素敵。

色鉛筆画『まなざし』

先日、日美展の表彰式に参加しました。

隣に座った方とお話しできて楽しかったです。リアルで付き合いのある方に絵を描いている人がほぼいないので、絵の話をできるのってとても嬉しい。

大学(美大)からの友人は、今でも仲良くしていて連絡を取り合っているんだけれど、実は絵を描き続けている人って少ないのですよね。商品ディスプレイをやってたり革小物作ってたりお店のポップ描いてたりカルチャーイベント企画してたりと造形や文化活動に近いことをやっている人が多いけれど、絵はもう描いてない人や時々しか描いてないよって人が多いです。

私も卒業後は花屋やホームセンターで働いていましたしね。その間は細々と描いている感じでした。でもそうやって会社に属して働いた経験は、社会を知る上で必要だったと感じています。色々と勉強になりました。

正直な話、絵で稼ぐってどうやったらいいかの正解もないし、難しい道ですね。飛び込んじゃったよ。やばいよ。恵まれた環境だからこそ挑戦できていると思うので、感謝しつつ頑張ります。

 

現在国立新美術館で開催中(19日まで)の日美展にて展示中の作品はこちら。

『まなざし』F10号

割と入り口から近いところに飾っていただいていました。

 

子どもは可愛らしさだけでない、子どもならではの強さを持っているという思いで描きました。色々な思いを込めましたが、観る人が自由に感じて欲しいので、長々語るのは辞めます(笑)

技術的な面の話だけします。

まず、鮮やかな絵にしたかった。私の絵は今まで淡いものが多かったので、自分の殻を破るためにもガツンと色彩の強い絵も描きたかったんです。

そして、日本的表現を取り入れたかった。色鉛筆画は現在イラストか写真のような絵が主流なので、絵ならではの表現をしたかったというのもあります。デッサン的に形を作らずに、日本の美人画のように美しい肌を描くにはどうしたらいいだろうと考えながら描きました。輪郭線も美しくひけるよう留意しました。

日本画からは本当に学ぶことが多い。

色鉛筆画に転向した今も技法書や画集は日本画のものをよく読んでいます。水彩画のものも読んでるな。

色鉛筆画が歴史が浅いので、色鉛筆画の技法書だけでは補えない何かを感じる。歴史の長い画材や伝統表現は先人たちの様々な研鑽の結果が残されているので、非常に参考になる。自分でどの表現を取り入れていくか、融合させていくかっていう、この手探り感がまた面白いんですよね〜。