アーティストになれる人、なれない人 (magazinehouse pocket)
- 作者: 宮島達男
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2013/09/24
- メディア: 新書
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この本が、思った以上によかった。
この本は現代美術家である宮島達男さんが、様々なアーティストの方々と対談しアートの教育の在り方について考える本。
それぞれのアーティストの方の子どもの頃の経験や人生でのポイントとなる刺激を受けた出来ごとについて話し、アートの教育はできるのか、アートの教育はどうあるべきか、というようなことを考えています。
「こうすればアーティストになれる」とか「こんな人は向いていない」とかそういう話ではありません。
読んでいると作家の生きざまのようなものが垣間見えて、アートに携わる人に関わらず、人生を考える上でのヒントがちりばめられているように感じました。
中でも印象に残ったのが画家・大竹伸朗さんとの対談。
ギターを弾くにしても才能がある人は2年でプロのレベルまでいってしまう。
だけど大事なのは「持って生まれたもの」がない人間でも超えられるものがあると思うということ。
もし「持って生まれたもの」がなくても、50年弾き続けたら、才能あるやつが2年で行き着いた域とは違う場所に行き着くと思う。
そのようなことが語られていて、これってすごく続ける勇気をくれるなぁと思ったのでした。
他にも、
意味なんかない
意味ないことをどう受け止めていくかが生きてるということ
花なんかを見て絵を描きたいという気持ちが起きる、それだけでいいと思うんだよね
こんなことが語られていて、
時おり感じてしまう「将来に何かにつながるとは限らないのにこんな好きなことに時間を費やしていていいのか」という謎の不安を和らげてくれました。
不安になることはあれど、やっぱり絵を描くのは楽しいです。
うまくいかなくて苦しくなることもあるけれど、ワクワクがあります。
例え週に1時間しか時間がとれなくても!絵のある生活を続けていきたいな。
今もちょっとずつちょっとずつ色鉛筆画を制作しております。
完成したら載せますね~